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病院から危篤の連絡を受けたときの対応は?家族にできることについても解説

病院から危篤の連絡を受けたときの対応は?家族にできることについても解説

「祖父母が危篤になったと聞いたけど、何をすればいい?」「病院に行くとき、何を持って行けばいい?」
大切な人が危篤になったと聞いたとき、誰もが動揺します。

危篤とは、回復が見込めず命の危険が迫っている状態です。そのため、知らせを受けたときはすぐに親族と職場に連絡して病院に向かってください。

連絡するときは基本的に電話を用いますが、つながらないときはメールで知らせます。

また、万が一に備えて菩提寺に連絡し、葬儀会社を検討しましょう。

今回の記事では、病院から危篤の知らせを受けたときの対応と家族にできることについて解説しています。合わせて、自宅で危篤になったときの対応や万が一の備えにも触れています。

大切な人とのお別れに悔いを残さないように、記事を読み進めましょう。

目次

危篤とは

危篤とは、病気やけがの回復が見込めず、命の危険が迫っていると医師が判断した状態です。そのため、病院から危篤の知らせを受け取ったときは気持ちを落ち着けて、万が一に備えましょう。

ただし、危篤に陥った人がすぐに亡くなるかどうかは分かりません。小康(しょうこう)状態を保ったり、回復したりすることがあります。

危篤と重篤との違い

危篤と重篤との違いを、表にまとめました。

状態意味
危篤回復が見込めず命の危険が迫っている状態
重篤命を脅かすほど病状が深刻な状態

危篤がその人の生命の危険を示すのに対し、重篤はその人の病状の度合いを示しています。ただし、生命が危険な状態であることは同じです。

医師のあいだでは、命の危険が迫っていることを明確に伝えるために「危篤」を使用することが推奨されています。そのため、危篤の連絡を受けたときは大変な状況と捉えてください。

病院から危篤の連絡を受けたときの対応の仕方

病院から危篤の連絡を受けたときは、以下の流れで対応しましょう。

  1. 親族に電話で連絡する
  2. 職場に連絡する
  3. 病院に向かう

親族に電話で連絡する

親族に電話をかけるのは、急を要する事態のためです。危篤を知らせるときは、以下の内容を伝えましょう。

  • 危篤になっている人の名前
  • 本人の状態
  • 病院名と住所
  • 面会の可否と詳細

連絡する親族の範囲は、危篤になっている人からみて3親等までです。3親等までの関係性を以下にまとめました。

親等関係者
1親等父母
2親等兄弟姉妹(その配偶者も含む)
祖父母(本人の配偶者の祖父母も含む)
3親等曾祖父母
おじ・おば
甥・姪
ひ孫

なお危篤を知らせる相手は、血縁関係にかかわらず本人と縁の深い人にも当てはまります。本人と親しい人がいるときは連絡してください。

親族が遠方にいるときや交流が薄いときは、万が一の心構えをしてもらうために報告として連絡しましょう。

注意したいのは、遠方からお別れのために来訪してくるとき、宿泊費を立て替える可能性があることです。金銭トラブルを避けるために、どのように負担するかを双方でよく話し合いましょう。

職場に連絡する

職場への連絡は、メールか電話を用います。早朝や深夜帯であれば、メールで報告したあとに改めて電話で伝えましょう。

病院に到着して詳細を把握できたら、その旨を電話で知らせます。

なお、休暇を取るときは有給休暇の取得状況を確認しておきましょう。なぜなら、付き添いのための休暇は忌引に当てはまらないためです。

病院に向かう

病院に向かうときは、宿泊セットを持って行くことをおすすめします。なぜなら、本人に付き添って泊まり込むことが考えられるためです。

宿泊に必要な持ち物は主に4つあります。

  • スマートフォン
  • 充電器またはモバイルバッテリー
  • 財布
  • 着替え

自宅で危篤に陥った人がいるときの対応の仕方

自宅で危篤に陥った人がいるときは、主治医に連絡して指示を仰ぎましょう。どのように対応するかを前もって主治医に相談しておくと、いざというときに落ち着いて対応できます。

対応の仕方や連絡先などはノートにまとめ、家族の誰もが確認できるようにしておきましょう。

自宅で息を引き取ったときの対応の仕方については、以下の記事を参考にしてください。

危篤に陥っている人のために家族ができること

危篤に陥っている人のために家族ができることは主に2つあります。

その人に寄り添って過ごす

その人に安心してもらえるよう、寄り添って過ごしましょう。危篤に陥った人は意識をなくしていることが多いものの、もうろうとしていることがあります。

その人の状態に応じて、声をかけたり手を握ったりしてください。

なお、危篤に陥っている人が一時的に回復したとき、飲み物や食べ物を欲することがあります。このようなときは医師の指示を仰ぎましょう。

その人への思いを伝える

その人への思いを伝えるのは、聴覚が機能している可能性があるためです。危篤に陥っている人は多くの感覚が低下するものの、聴覚は衰えにくいといわれています。

最後まで残る感覚、聴覚について 保健学専攻 医療技術科学分野 機能診断科学講座(放射線画像科学) 髙島 庄太夫 | 大阪大学医学系研究科・医学部 (osaka-u.ac.jp)

反応がみられないとしても、気持ちはその人に届いています。悔いを残さないように、感謝やねぎらいの言葉を伝えましょう。

万が一の備えとしてできること

万が一の備えとしてできることは3つあります。「まだどうなるかも分からないのに、不謹慎では?」と考える人がいるでしょう。

前もって手はずを整えておくのは、心理的な負担を減らすためです。そのときになって対応に追われながら決めるより、納得できるお別れができます。

菩提寺に連絡する

菩提寺に連絡するときに伝えるのは、以下の2点です。

  • 危篤に陥った人がいること
  • 葬儀を依頼する可能性があること

この2点を伝えておくと、万が一のことがあったときに菩提寺が予定を調整しやすくなります。

菩提寺が遠方にある場合、連絡して指示を仰ぎましょう。「遠いところからわざわざ来てもらうのは悪いから」と連絡を控えると、トラブルになる可能性があります。

葬儀会社を検討する

葬儀会社を検討するのは、病院で息を引き取ったとき、長く故人様を安置できないことがあるためです。葬儀会社を複数ピックアップして、プランや料金などを比較、検討しましょう。

なお、病院から葬儀会社を紹介されることがあるものの、依頼するかどうかは任意です。料金や葬儀プランなどに納得できないところがあるときは、ハッキリと断りましょう。

まとまった現金を用意する

まとまった現金を用意するのは、病院の費用や葬儀の準備などにかかる支払いに備えるためです。現金を手元に用意する必要性については、以下の記事も参考になります。

また、本人名義の銀行口座から預金を引き出しておきましょう。なぜなら、死亡が確認された時点で口座が凍結されるためです。

なお、本人の預金を使用するときは必ず領収書や控えを手元に残してください。支払いの用途を巡るトラブルを避けられます。

まとめ:危篤の知らせを受けたときは関係者に連絡しよう

危篤の知らせを受けたときは、親族や職場など各関係者に連絡しましょう。危篤は命にかかわる危険な状態のため、いつ亡くなってもおかしくありません。

お別れにあたって悔いを残さないために、大切な人に寄り添ったり思いを伝えたりしてください。

また、万が一に備えて菩提寺に連絡し葬儀会社を複数から比較、検討しましょう。まとまった現金を用意しておくと、予想外の出費にもスマートに対応できます。

危篤の知らせを受けたとき、誰もが動揺し、ショックを受けます。大切な人が安心して旅立てるよう、落ち着いて対応しましょう。

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