盛籠とは?贈る方法や注意すべきポイント
親しかった故人の葬儀の際に、感謝や慈しみの気持ちを込めて盛籠を贈ることがあります。
豪華に装飾された盛籠は、他のお供え物とともに葬儀を華やかに演出してくれます。
盛籠の関するマナーは、故人の宗派や地域に左右されるので、贈るときは注意したいもの。
本記事では、『盛籠』とはなんなのか、贈り方や注意すべきポイントを伝えします。
盛籠とは
盛籠とは、葬儀や法事において祭壇の付近に設置されるお供え物のことです。
ビール・コーヒー・フルーツ・米・調味料・お線香・蝋燭などが造花とともに盛り付けられます。
長期保存が効くように、盛籠を贈る際は生ものを避けて日持ちするものを選ぶようにしましょう。
装飾に造花を使用するのも、長期保存のためです。
ビールやコーヒーなど、故人が好んでいた品を供えることも多いです。
通常、盛籠は届いてからお通夜や葬儀・法事が終了するまで飾ります。
長期間飾ったままにすることもあるので、その際はフルーツなどを避けて長持ちするものだけを選びましょう。
務めを終えたあとは、自宅で使用したり葬儀を手伝ってくれた人へのお礼の品になります。
葬儀で盛籠を贈る方法
盛籠は、遺族や親族・故人の親しかった知人・会社や学校などの団体から贈られることが多いです。
また、離れた土地に住んでいる人が葬儀に参列できない場合に贈ることもあります。
ここからは、実際に「お世話になった故人に贈りたい」と思ったときに、どのような手続きを取れば良いのかを説明していきます。
盛籠の注文は、葬儀を行う葬儀会社を通して行います。
葬儀会社での取り扱いがないときは、インターネットショッピングでも購入できます。
しかし、贈る品を自分で勝手に決めてしまうと、宗派や地域・遺族の取り決めにそぐわないことがあります。
あらかじめ遺族に確認しておきましょう。
お通夜であれば当日の午前中に、葬儀や法事であれば前日までに到着するように手配しましょう。
葬儀会社を通して贈ったときの料金の支払いは、後日請求が届いて振り込みをする方法と、葬儀に参列した際に支払う方法があります。
支払い方法がどちらなのか、注文時に聞いておきましょう。
価格は、1基につき1万円~2万円くらいが相場です。
弊社の場合であれば、1基1万円からご用意しております。
葬儀会社経由で注文しても、インターネットショッピングや店頭販売で用意しても、そこまで価格に差はでません。
場合によっては、祭壇に並べた時の見た目を良くするために価格帯を設定していることもあるので注意が必要です。
盛籠を贈るときに注意すべきポイント
盛籠は贈る際に注意するべきポイントがあります。
マナー違反をしてしまうと、弔意を示すための盛籠だとしても失礼に当たることがあります。
贈って良い品物が異なる
盛籠を贈るときは、故人の宗派によって中身を変える必要があります。
仏教の場合には、フルーツ・和菓子・お線香・蝋燭などを入れましょう。
不殺生の教えがあるので、肉類や魚類は避けた方が良いです。
神道の場合は、フルーツ・和菓子・海の幸・お酒などが好まれます。
仏教の供養方法であるお線香や蝋燭などは避けてください。
仏教でも神道でも好まれるフルーツは諸説ありますが、メロンや桃といったように、形が丸いものが良いと言われています。
また、故人の好きだったフルーツを入れるのも良いでしょう。
一方で、キリスト教においては祭壇にお供え物をする習慣はありません。
盛籠を贈るのはやめ、生花を贈るようにしてください。
お供え物の辞退をされることも
訃報や葬儀の案内の際に、お供え物を辞退する旨が伝えられる場合があります。
とくに最近では、葬儀の規模が小さくなってきており、大きなお供え物を辞退する喪主が増えてきました。
辞退の連絡があった場合は、贈るのは避けましょう。
無理に贈っても、会場の広さの関係で飾れなかったり遺族の負担になったりしてしまいます。
辞退のご連絡があった場合、香典の持参のみで問題ありません。
香典は必要
以前は、香典を包む人はお供え物などは贈らないのがほとんどでした。
しかし、近年ではお供え物を贈った人も香典を用意するようになってきました。
香典辞退のご連絡があれば別ですが、連絡がないときは必ず香典を持っていきましょう。
盛籠を贈ってもらった場合は
盛籠を贈ってもらった場合は、葬儀や法事を無事に終えた報告や感謝の気持ちを伝えるために、お礼状を書きましょう。
お礼状とともに3,000円程度の菓子折りをつける人もいます。
葬儀や法事が終わったらなるべく早めにお礼状を出しましょう。
お礼状についてご不明点があれば、お気軽にご相談ください。
盛籠を贈るときは確認を忘れずに
故人への感謝の気持ちや遺族への弔意を示す盛籠。
盛籠は、故人への感謝や慈しみの気持ちがこもった素晴らしい贈り物です。
しかし、故人の宗派や地域によってマナーがあり、遺族の取り決めによってもルールが異なってきます。
注文する前にあらかじめ遺族や葬儀会社に確認し、失礼がないようにしましょう。