終活で写真整理する意義は?整理の流れや処分方法についても解説
自宅に保管しているアルバムにはたくさんの思い出が詰まっています。ただし、自らの死後、家族の負担になる可能性があります。そのため、終活の一環として写真を整理しましょう。
家族の負担を軽減できるほか、人生を振り返るきっかけになります。また、気に入った写真を遺影にすれば納得のいくお別れができるでしょう。
今回の記事では、写真整理の意義や流れについて解説しています。合わせて、不要な写真の処分方法にもふれています。写真整理の意義を把握して、スムーズに作業を進められるよう記事に目を通しましょう。
終活で写真を整理する意義
終活で写真を整理する主な意義は3つです。
- 家族の負担を軽減できる
- 遺影の写真を自分で決められる
- 人生を振り返るきっかけになる
家族の負担を軽減できる
家族の負担を軽減できるのは、遺品の整理がしやすくなるためです。
アルバムや写真が大量に遺されていた場合、残すべき写真と処分する写真を仕分けする手間がかかります。そのため、家族が頭を悩ませるでしょう。
写真を仕分けして整理しておくことで、家族の心身の負担を軽くできます。
遺影の写真を自分で決められる
遺影の写真を自分で決められるため、気に入っている写真を使用できます。
写真を選ぶときは自分の顔がはっきりと写っているものを選びましょう。なぜなら、小さく写っているものを引き延ばして使用すると、ぼんやりとした印象になるためです。
遺影写真の選び方について詳しく知りたいときは、以下のページを参考にしてください。
人生を振り返るきっかけになる
人生を振り返るきっかけになるのは、写真にはこれまで生きてきた時間や共に過ごした人との思い出が詰まっているためです。
写真は人生の栞です。大切な人とともに過ごしてきた時間を再認識できれば、今後の生き方の方向性がみえてくるでしょう。
終活で写真を整理するときの流れ
終活で写真を整理するときの流れは以下のとおりです。
- 写真の量を把握する
- 写真を処分するものと手元に残すものに分ける
- 写真をデータ化する
写真の量を把握する
写真の量を把握すると、作業のボリュームをイメージできモチベーションを維持しやすくなります。そのため、アルバムや写真立てを一カ所に集めましょう。
なお、写真を集めるときはタンスの引き出しや本棚をチェックしてください。なぜなら、写真を現像したときに受け取ったフォトブックが収納されている可能性があるためです。
写真を処分するものと手元に残すものに分ける
写真を処分するものと手元に残すものに分けましょう。処分する写真を決めるポイントは以下の4つです。
- 同じシチュエーションで重複しているもの
- ピントが合っていないもの
- 被写体を識別しにくいもの
- 撮影した意図や場所が不明なもの
手元に残す写真はテーマを決めて分類します。分類するときの主なテーマを以下に4つ挙げました。
- 家族
- 慶事
- 旅行
- 年代別
テーマ別に分類するなかで、これまでの歩みを振り返り、大切な人たちとの絆を実感しやすくなるでしょう。
分類を終えたらアルバムにまとめて保管します。保管する場所は家族に共有し、エンディングノートに記述しましょう。
写真をデータ化する
写真をデータ化するのは、現像した写真を処分しやすくするためです。また、写真が必要なときにいつでも印刷できます。写真はスキャナーで取り込むものの、所有していないときは次の3つの方法でデータ化しましょう。
- スマホアプリを使う
- コンビニのコピー機を使用する
- 業者に依頼する
データ化した写真はパソコンやスマートフォンのほか、SDカードなどに保存します。なお、必ず画像を端末上で閲覧できるかどうかを確認してください。
不要な写真を処分する方法
不要な写真を処分する方法は3つあります。
- 自分で処分する
- 社寺でお焚き上げしてもらう
- 業者に依頼して処分してもらう
自分で処分する
自分で処分するときは、可燃ゴミに出します。可燃ゴミに出すときはプライバシーに配慮して、細かく裂くかシュレッダーにかけましょう。
なお、自宅の庭で焼却するときは、必ず自治体に確認してください。なぜなら、消防法や道路交通法および自治体の条例によって禁じられている可能性があるためです。
奈良市における自家焼却について知りたいときは、以下のページをご覧ください。
社寺でお焚き上げしてもらう
社寺でお焚き上げをしてもらうと、写真を処分することへの後ろめたさを解消できます。
お焚き上げの際は写真を持参するのが一般的ではあるものの、郵送で受け付けているところがあります。なお、お焚き上げにかかる費用は写真の量や各施設によって異なるため、問い合わせて確認しましょう。
業者に依頼して処分してもらう
業者に依頼して処分してもらうときは、以下の事業から検討できます。
- お焚き上げ代行業者
- 不要品回収および遺品整理業者
- 紙類溶解処理業者
なお、業者を選定するときは必ず相見積もりを採りましょう。
お焚き上げ代行業者への依頼が適しているのは、お焚き上げを依頼できる社寺が遠方にある場合です。また、特定の宗教を信仰していないときも利用を検討できます。
不要品回収および遺品整理業者は、写真のほかに家具や日用品なども引き取ってもらえます。写真と同時に身の回りのものを整理したいときは、不要品回収か遺品整理業者を候補に入れましょう。
紙類溶解処理業者とは、書類や写真などを薬剤で溶かして処理する業者です。溶解した紙類はリサイクルされます。
個人で利用できる主な溶解処理業者は日本郵便があります。
まとめ:写真整理は全体のボリュームを把握することから始めよう
写真を整理するときは、自宅にある写真を一箇所に集めて全体のボリュームを把握することから始めましょう。写真の量が分かれば、作業を完了させるまでの見通しを立てやすくなります。
不要な写真は、可燃ゴミに出すかお焚き上げしてもらいます。業者に依頼する場合は、お焚き上げの代行業者や遺品整理業者などから選択しましょう。依頼先は写真の量やほかに処分するものがあるかどうかによって異なります。
写真整理をスムーズに進めるために、自宅にあるアルバムやフォトブックなどを確認してみましょう。