お葬式に着ていくコートの選び方をご紹介。ダウンコートはOK?
冬に葬儀に参列することになった場合、礼服だけでは寒いためコートを着用する必要があります。
葬儀に参列する際の服装には細かいマナーがあり、礼服の上に着るコートについても気を配らなければなりません。
本記事では、お葬式に着ていくコートはどんな物が相応しいのか、色や素材、注意点についてご紹介していきます。
葬儀の際は礼装用コートが理想
本来であれば、葬儀の際には礼装用のコートを着用するのが理想です。
黒くてシンプルなデザインのコートであれば、慶弔事の両方で着用できるためおすすめです。
なかでも、着脱可能なライナーがついているタイプのコートの購入を推奨します。
ライナー付きのものを1枚持っていれば、秋冬でも春でも使用できるので非常に便利でしょう。
葬儀に着ていくのに適したコートとは?
「今持っているコートを使いたい」
「急な訃報でコートが用意できなかった」
このような場合は、お手持ちのコートを着てお葬式に参列しても問題ございません。
しかし、注意するべきポイントが4つあるため、参列前にチェックしておきましょう。
黒などの落ち着いた色のもの
礼服に合わせるコートは、黒色が最も好ましいです。
黒は悲しみを表現する色とされており、深い黒色は悲しむ気持ちが深いことを表します。
もしも黒いコートがない場合は、暗めの紺色やグレー、焦げ茶のコートでも問題ございません。
ただし、一般的に落ち着いているとされているベージュやカーキのコートは、葬儀の場ではおすすめできません。
見る人によっては明るい色だと判断されてしまう可能性があるからです。
葬儀に参列する場合は、なるべく暗くて落ち着いたコーディネートになるように注意しましょう。
白やパステルカラー、原色系のコートは明らかにマナー違反です。
絶対に使用しないように気をつけましょう。
光沢や装飾のないもの
お葬式では、光沢のある小物や殺生を連想する小物の使用は避けるべきです。
つやがある素材を使用していたり、毛皮やファー、革を使用しているコートは使用しないようにしましょう。
また、リボンや柄、派手なボタンなどの装飾がついているコートは葬式には向いていません。
取り外しができる場合は取り外して使用してください。
最近では、ボタンの上に被せる「ボタンカバー」という商品もあります。
どうしても他のコートが用意できない場合は活用しましょう。
音が鳴らない素材のもの
ジャンパーやサテンなど、コートの種類によっては生地が擦れる音が鳴る物があります。
シャカシャカと音が鳴るコートは、カジュアルなイメージを与えてしまうため葬儀では好まれません。
厳粛な場で音が鳴ってしまい、雰囲気を壊してしまう可能性もあります。
音が鳴らない柔らかい素材で、畳みやすく持ちやすいものを選ぶようにしましょう。
ダウンコートは避けた方が無難
寒い地域ではダウンコートでないと防寒できないという場合もあると思います。
しかし、マナーの面から見るとダウンコートは避けておくのが無難です。
中にダウンが入っており、殺生をイメージさせてしまう可能性があるからです。
さらに、シャカシャカと音が鳴り、カジュアルなイメージを与えてしまうこともあるでしょう。
マナー上はNGでも、最近ではダウンコートで葬式に参列する人が増えてきました。
また、オフィスカジュアルに分類されるトレンチコートやダッフルコートの着用も見られるようになってきています。
ただし、人によってはマナー違反だと判断したり不快感を覚えたりすることがあります。
可能であれば着用しないようにしましょう。
その他の防寒具のマナー
お葬式の日に使用したい防寒具はコートだけではありませんよね。
ブーツやマフラー、セーターの着用は、葬式では許されるのでしょうか。
ブーツのマナー
葬儀の際は、基本的にブーツの着用は避けた方が良いでしょう。
ファッションアイテムだと判断されてしまう可能性があります。
雪などで足が濡れるのを防ぐために止むを得ず履く場合は、暗い色でシンプルなデザインのものを選びましょう。
お葬式用の靴を別に持参し、会場に着いたら履き替えておくと安心です。
マフラーやセーターは着用可能
マフラーやセーターの着用はマナー違反にはなりません。
黒、もしくは黒に近い色でシンプルなものを選んでください。
ボリュームがあるものはどうしてもカジュアルな印象を与えてしまいます。
スッキリとしたデザインのものを身につけましょう。
また、タートルネックやハイネックもカジュアルになってしまうため、避けるようにしましょう。
お葬式用のコートは周りに配慮しながら選ぼう
葬儀用のコートを選ぶ際は、以下の点に注意しましょう。
- 黒もしくは黒に近い落ち着いた色であること
- 光沢や装飾がないものであること
- 音が鳴らない素材であること
ダウンコートやトレンチコート、ダッフルコートを着用する人も増えてきましたが、可能であれば避けた方が無難です。
葬儀のコート選びで大切なのは、周囲の人に不快な思いをさせないことと、雰囲気を壊さない配慮です。
周囲の人にどう見られるかを意識してコートを選ぶようにしましょう。