終活を始めるならエンディングノートを書こう!遺言書と遺書との違い。書くべきこと5選
自分の死後を考えることはマイナスなことだという認識から、現代では自分が望む最期を迎えられるとしてプラスな考えだと認識している人が増えています。
自分の最期について残された家族に迷惑がかからないように備える「終活」では、度々エンディングノートについて取り上げられます。
このエンディングノートは、遺言書や遺書などと混合して考えられてしまいますが、本当はもっと簡単で誰でも始められる終活の一つです。
そこで今回はエンディングノートと遺言書・遺書との違いや、詳しい書き方をご紹介いたします!
エンディングノートとは
2011年10月1日に公開された、がん宣告を受けた父親が病気と向き合い、最後の日まで前向きに生きるドキュメンタリー映画「エンディングノート」で、終活やエンディングノートについて知ったという方が多いのではないでしょうか。
「人生の記録」とも言えるエンディングノートは、度々遺書や遺言書と混合されてしまいがちですが、遺書や遺言書とくらべて誰でも今日からはじめることができるフランクなものです。
遺書 | 遺言状 |
死を前提として自分の気持ちを家族などに記した「最期の手紙」のこと。 法的効力はない。 | 財産(遺産)を誰に渡すのか、事業や不動産の管理を誰に託すのかを生前に決めた「故人の意思表示」のこと。 民放の規定に従って書面に残すことで法的効力を持つ。 |
これに対してエンディングノートは、死を前提に作成するものでも、遺言書のように法的効力がある正式な書類というわけではありません。
100円ショップで販売されているノートでも、自分の死後どこで葬儀をしてほしいかや、遺産について箇条書きしていくというやり方で簡単に今日から作成することができます。
エンディングノートの最大のメリットは、あなたらしく自分の最期や死後の意思表示ができるということです。
そのため、遺された家族にあなたの思いを託すことができる他、エンディングノートを書くことでこれまでの人生を振り返り、思い残すことが本当にないのかじっくりと考えることができます。
エンディングノートに書いておきたいこと5選
エンディングノートを書く目的は、あくまで残された家族があなたの死後 困らないようにするためです。
そのため、あなたの家族への想いとは別に、あなたに万が一のことがあっても家族が困らないようにしっかりと情報や希望を書き残しておく必要があります。
では、どのような内容をエンディングノートに書けばいいのでしょうか。詳しい書き方と内容をご紹介いたします。
1.葬儀に関して
家族葬や一般葬など、葬儀の方法や招待する人のリスト。喪主は誰が勤めるのかなど、あなたの最期を見送る葬儀について希望があれば書き残しておきます。
例えば、家族葬なら香典やお供え物などを辞退するかどうかや、遺影にはどの写真を希望するのか。会場の規模や装飾や祭壇の種類など、自分の希望があれば全て書き残しておきます。
生前に葬儀会場を決めている場合は、担当者やプランの詳細についても忘れず記載し、パンフレットや担当者の名刺をはさんでおきましょう。
2.希望する納骨寺院など
納骨と言っても、現代では海に遺骨を放つ「散骨」や、樹木と共に遺骨を植える「樹木葬」など、様々な納骨方法があります。
自分が希望する納骨方法の他に、お墓について明記しておきましょう。
3.契約情報
保険や携帯電話など、生活するためには様々な企業と契約しています。
特に保険や携帯電話などあなた個人が契約しているものは、あなたの死後に解約する必要があるので、契約書や証券などと併せて記載しておきましょう。
また、デジタル資産管理も重要項目のひとつです。SNS等を利用している場合は、アカウントの削除や自分が亡くなったことを知らせるかどうかも記載しておきましょう。
4.負債の有無
遺された家族が、あなたが残した負の遺産である負債を相続放棄できるのは、あなたに負債があると知ってから3ヶ月間のみです。
ですので、あなたにもし家族に打ち明けていない負債がある場合は隠さずに記載し、どこにいくら借り入れがあるのかなど、契約書と併せて記載しておきましょう。
5.遺言の有無
最期に家族に伝えたいことや、自分の希望などがあれば記載します。
例えば、亡くなる直前は意識がなくても家族と静かに過ごしたいや、死後、配偶者には一人暮らしではなく施設に入居するか、子供と一緒に暮らすなどしてほしいなど記載します。
まとめ
遺言書や遺書は死を前提としたものですが、エンディングノートは自分に死の予定がなくても残しておくことができ、正式な書き方や書類などがないので、今日から誰でも始めることができます。
エンディングノートにはご紹介した5つの項目を記載しておくと、遺された家族はあなたの死後困らないのでおすすめです。
終活をしている方や、これから終活を始める方はエンディングノートを書いてみてはいかがでしょうか。