葬儀の祭壇には何を飾ればいい?祭壇の役割や費用をご紹介
葬儀を執り行う際に、決めなければいけないものの1つに祭壇があります。
祭壇は、葬儀会場の正面に設置される大切なもので、故人への最後のたむけです。
葬儀費用の中でも大きな割合を占める祭壇は、予算と相談しながらも「その人らしさ」を意識したいもの。
この記事では、そんな祭壇についてご紹介していきます。
- 祭壇の役割や意味
- 種類と飾り方
- 費用はいくらくらいなのか
- 祭壇の選び方
についてお伝えしていきますので、参考にしてくださいね。
祭壇とは?役割や意味について
祭壇とは、神様や仏様、故人の供養のためにお供え物を捧げる壇のことです。
もともとは小さい机の上にお線香やお供え物、生花や香炉を飾っただけのシンプルな物でしたが、少しずつ豪華になっていき、今のような形になりました。
現代では、豪華で立派な祭壇を飾ることが故人への弔いになるという考えが強く、祭壇は一般的な葬儀において欠かせないものとなっています。
祭壇の4つの種類とおおよその費用
一口に祭壇と言っても、祭壇にはいくつか種類があります。
宗派によって飾り方も異なってきますので、故人の宗派を確認してから用意しましょうね。
白木祭壇
仏式の葬儀における一般的な祭壇です。
かつての、輿に棺を入れてお墓まで運んでいた時代の風習が形を変えたものが白木祭壇です。
祭壇は、『汚れのない状態』を表す白木で作られ、輿をイメージした形をしています。
仏教の中の宗派でも異なりますが、一般的に祭壇の左右には、ゆりや菊などの供花を飾ります。
お花は故人が勤めていた会社などからいただく事が多いです。
費用:約30万円〜
神式祭壇
神道の葬儀では、神式祭壇を用意します。
神式祭壇でも白木が使われる事が多く、祭壇には『八咫鏡(やたのかがみ)、天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)』で構成される三種の神器のレプリカが飾られます。
また、神饌物(米、塩、海の物、川の物、山の物、季節の物)をお供え物として飾ります。
祭壇上段の真ん中には鏡を置き、両端に刀と勾玉を森羅万象を現す五色旗に吊るします。
費用:約30万円〜
キリスト教式祭壇
キリスト教の葬儀は、教会で行われます。
そのため、仏教や神道のような祭壇を用意する必要はなく、教会に備え付けてある祭壇を飾り付けるだけで問題ありません。
飾りつけはシンプルなものでよく、十字架の周囲を生花で飾り、両側にろうそくを立て、棺の奥に遺影を飾ります。
カトリックかプロテスタントかによって決まりごとが異なりますし、教会によっても決まりがあります。
キリスト教式祭壇を利用する場合は、教会と相談しながら決めてくださいね。
費用:約20万円〜
花祭壇
宗教を問わずに利用できる花祭壇は、近年利用者が増えてきている人気の祭壇です。
故人をイメージした花や故人の好きだった花を使った豪華な祭壇で、生花を使った生花祭壇と造花を使った造花祭壇があります。
生花祭壇は季節や流通に金額が左右されやすく、費用が高くなる場合もあります。
生花祭壇の費用:約30万円〜
造花祭壇の費用:約20万円〜
祭壇は葬儀の規模に見合う選択をしよう
祭壇を選ぶときは、葬儀の規模に見合ったものを選ぶようにしましょう。
近親者だけで行う葬儀には小さめの祭壇、大規模な葬儀にはやや豪華な祭壇を用意する必要があります。
葬儀の規模に見合わない、過度に大きすぎたり貧相に見えたりする祭壇を飾るのは、故人を見送る場にふさわしくないと思われてしまいます。
葬儀の手配は、精神的にも金銭的にも負担が大きいですが、故人の最後にふさわしい祭壇になるように慎重に選びましょう。
家族葬では祭壇を用意しない場合もある
近年利用者が多くなってきた家族葬は、小規模なものになると会葬者が10人未満の場合もあります。
この場合は、祭壇を用意しなくてもいい場合があります。
これほどの少人数なら、故人の棺を囲んで葬儀を営むことが可能で、祭壇を用意する必要性がないと考える人もいるからです。
棺を中心に、遺影台を用意して周りをお花で飾れば、故人を偲ぶ場ができあがります。
必要最低限のものと故人を偲ぶ気持ちが揃っていれば、祭壇は絶対的に必要なものではありません。
祭壇選びにはセットプランがオススメ
最近では、祭壇の用意はもちろん、葬儀のすべての工程がセットになってるプランが増えてきました。
セットプランでは、葬儀の規模ごとに料金が定額で設定されており、祭壇や棺、火葬手続きまで全てを手配してくれる葬儀社も多いです。
セットプランは、参列者の人数によって分けられている場合が多いので、非常にわかりやすく、手間が最小限で済む点がメリット。
葬儀のプロが全て準備してくれ、祭壇選びに失敗することもないので安心ですよね。
突然の訃報でお辛い気持ちの中で葬儀のことをあれこれ決定しないといけないのは、精神的な負担が大きいことです。
ご自身だけで抱え込まず、葬儀社に相談をすることで少しでも負担を減らしましょう。