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逝去と死去の違いは?場面ごとの使い分け方や類義語についても解説

逝去と死去の違いは?場面ごとの使い分け方や類義語についても解説

逝去や死去という言葉をニュースや新聞などで見聞きするとき、以下の疑問を持つでしょう。
「逝去と死去は何が違うの?」「逝去と死去はどう使い分けるの?」

逝去と死去の違いは、尊敬語であるかどうかです。尊敬語とは、相手を敬う気持ちを込めた言葉です。
逝去は尊敬語のため、目上の人が亡くなったときや弔電に用いられます。死去という言葉が用いられるのは、家族や身内が亡くなったときです。

今回の記事では、逝去と死去の違いについて解説しています。合わせて、逝去および死去という表現を用いる場面や、類義語にもふれています。
逝去と死去の違いを知り、適切に使い分けられるよう記事に目を通しましょう。

目次

逝去と死去の違い

逝去と死去の違いは、尊敬語であるかどうかです。定義の違いをより把握しやすくするため、以下の表にまとめました。

言葉定義
逝去(せいきょ)目上の人や他者の死を悼む気持ちを込めて用いる
死去(しきょ)家族や身内が亡くなった事実を伝えるために用いる

逝去は目上の人や他者が亡くなったとき、その死を悼む気持ちを表す尊敬語です。そのため「ご逝去」や「逝去されました」という表現は、文法的には不適切です。
ただし、故人様やご遺族様に敬意を示すために用いられることがあります。

死去は、家族や身内が亡くなった事実を伝える言葉です。そのため、死去は尊敬語ではありません。

逝去という表現を用いる場面

逝去という表現を用いる場面は、主に以下の3つです。

  • 目上の人が亡くなったとき
  • 弔電やお悔やみの言葉を伝えるとき
  • 企業の創業者や社長が亡くなったことを知らせるとき

3つの場面に応じた例文を以下にまとめました。

場面例文
目上の人が亡くなったとき逝去された〇〇社長を悼み、心からお悔やみ申し上げます
弔電やお悔やみの言葉を伝えるとき〇〇様の逝去の報に接し、心からお悔やみ申し上げます
企業の創業者や社長が亡くなったことを知らせるとき弊社の創業者〇〇が逝去されましたことを、ここにご報告いたします

死去という表現を用いる場面

死去という表現を用いる場面を、以下に2つ挙げました。

  • 家族や身内が亡くなったとき
  • 企業の社員や関係者が亡くなったとき

なお、死去という言葉はお通夜や葬儀には適していません。なぜなら、死を直接的に表現している言葉のためです。

2つの場面に応じた例文を以下にまとめました。

場面例文
家族や身内が亡くなったとき昨晩、母が死去しました
企業の社員や関係者が亡くなったとき弊社に長年貢献していた社員〇〇が先日、死去しましたことをお伝えします

逝去や死去の主な類義語

逝去や死去の主な類義語を以下に5つ挙げました。

  • 死亡
  • 急逝
  • 永眠
  • 鬼籍に入る(きせきにいる)
  • 身罷る(みまかる)

5つの言葉と定義は以下のとおりです。

言葉定義
死亡第三者の死を業務的に伝えるときに用いる
急逝災害や事故などで突然亡くなったときに用いる
永眠亡くなったことを婉曲に伝えるときに用いる
鬼籍に入る
身罷る身内の死を示す謙譲語
*「身罷られる」と表記して尊敬語として用いることがある

亡くなったことを表現する言葉は宗教によって異なる

亡くなったことを表現する言葉は、宗教によって異なります。そのため、故人様やご遺族様が特定の宗教を信仰しているときは、宗教に合わせて使い分けましょう。

仏教とキリスト教における表現の違いは以下のとおりです。

宗教言葉
仏教他界
キリスト教昇天

仏教において、死は別の世界に行くことと考えられているため他界といいます。キリスト教では、人が亡くなったときは神の元に行くと考えられています。昇天というのはそのためです。

まとめ:逝去と死去の違いを把握して適切に使い分けよう

逝去と死去の違いは尊敬語であるかどうかです。

逝去は目上の人や第三者が亡くなったことに哀悼の意を込めて用いる言葉です。死去は、家族や身内が亡くなったときに用います。

大切な人を亡くしたときや訃報を受け取ったときは、逝去と死去の違いを把握したうえで適切に使い分けましょう。

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