閏年の法要はどうする?建墓はタブー?命日などの場合も解説
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4年に一度訪れる、うるう年。
この年に亡くなった場合、命日はどうなるのでしょうか?
3回忌や7回忌などの法要はどう行えばよいのでしょうか?
上記の疑問に加えて、うるう年とお墓、お仏壇にまつわる言い伝えも解説していきます。
閏年の法要
まず、うるう年の法要について説明します。
うるう年、つまり2月29日に亡くなった方の死亡届および死亡診断書には、そのまま2月29日で記入します。というより、事実と異なる内容は記入できません。
位牌やお墓にも、同じように2月29日と刻みます。対応としては、これが一般的です。
命日は4年に一度?
「2月29日が命日なら、4年に一度になってしまうの?」と、疑問に思う方もいるでしょう。
実際には、前日の2月28日を命日として、お墓参りするケースが多くあります。
むろん、3月1日にお参りするのも間違ってはいません。
ただ、やはり命日までにお参りをした方が無難でしょう。
年忌法要について
1周忌や3回忌、7回忌など年忌法要は、大抵、命日を過ぎる前に行います。
ですので、うるう年に亡くなった方の年忌法要は、たとえうるう年でなくともその年に行います。
友引の葬儀について
カレンダーを見ると「大安」「仏滅」など書いてある物があります。
これを六曜といい、中国が発祥と言われています。
今の日本では、結婚式や大切な行事の日取りを決めるとき、一つの目安にされます。
つまり、日々の吉凶を占うのに使われているのです。
六曜の中でも「友引」の日は、葬儀を行うのによくないとされています。
「友を引く」というところから、誰かが道連れになると考えられるためです。
友引の葬儀に関しては、以下に詳細な記事があるのでご覧ください。
![](https://tenreisya.net/wp/wp-content/uploads/2021/11/tomobiki-300x200.jpg)
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建墓について
うるう年にお墓を建てたり、仏壇を買ったりするのは、よくないというジンクスがあります。
まことしやかに囁かれているため、実際にそういうものだと思っている方も少なくないでしょう。
実際のところは、
「そう言われる根拠はあるが、縁起の善し悪しとは無関係」
です。
江戸時代からの言い伝え
うるう年の建墓や仏壇の購入はしてはいけない、というのは江戸時代から始まりました。
江戸時代以前、暦は旧暦でした。
うるう年のとき、そのときだけ13ヶ月の年を作り、暦を調整していたのです。
ただ、江戸時代の武士などの給料は年俸制でした。
つまり、13ヶ月ある年も通常と変わらず12ヶ月分の給金でした。
それでも、1ヶ月分多くあるわけですから、当然出費は増えます。
そのため、その月、つまり2月はコストダウンのために大きな買い物を控えるようになっていったのです。
実際、藩によっては、うるう年の仏壇購入を禁ずるお触れが出たところもあります。
この流れが現代まで伝わっているのです。
縁起の善し悪しとは無関係
上記を見るとおり、これは江戸時代を生きた人たちの生活の知恵、いわばライフハックです。
つまり、縁起の善し悪しとは無関係であることが分かります。
また現在は仏壇のあり方も多様性に富み、うるう年に経済的に困窮するという状況も起こりにくくなっています。
ですから、仏壇の購入やお墓を建てることをためらう人は、少なくなっているでしょう。
親族には一言添えたほうがよい
ただ、お墓を建てることは、自分たちだけの問題ではありません。親族にとっても、大切なことです。
中には、そうした言い伝えを気にしている人もいるかもしれません。
お墓を建てる前に一言挨拶をしておくとか、そもそもうるう年にお墓を建てるのはよしておくなど、配慮した方がよいでしょう。結果的に、その後のつきあいが気まずくなるリスクを回避できます。
それ以外に買ってはいけないとされるもの
- お米
- 車
- 家
などが挙げられています。
むろん、現代においては全く問題ありません。
散骨はしてもいい?
仏壇や家などの買い物ではなく、死者のお弔いに関しているため、よりタブーに感じられるかも知れません。
ですが、これも上記の江戸時代の話にちなんで言われていること。
全く関係ありません。
ただし、よりデリケートな部分であるため親族にこの言い伝えを気にしている人がいるなら、散骨は来年にする、などしてもよいでしょう。
そのときは、お骨を誰が管理するかについてしっかりと話し合いましょう。
仏壇が売れる地域もある
このように、うるう年の仏壇などの購入は一般的には避けられる傾向にあります。
ですが、反対にこの時期にこそ、最も仏具やお仏壇が売れる地域も見受けられます。
その地域では、うるう年を「うるおう年」と捉え、1年のうちで「楽なこと、よいこと」が通常よりも多い年としてきたのです。
物事をどの面から捉えるかによって、解釈が全く異なるのは面白いですね。
うるう年にお墓を建てようと考えている方は、親族の方にこのことを交えて話せば、説得材料の1つになるかもしれません。
悼む気持ちは縁起に左右されない
そもそも、故人を悼む気持ちに、年や縁起など、関係あるのでしょうか?
例えば、あなたにとって大切な人が亡くなったとき誰かに
「うるう年に亡くなるなんて、縁起悪くって、いやだな」
などと言われたらどうでしょう?
とてもいやな気持ちになるでしょうし、「なんて失礼な!」と憤慨してしまうかもしれません。
反対に、あなたの知っている人がうるう年に誰かを亡くしたとして、そんな言葉をかけるでしょうか?
どんなときでも、誰かが亡くなった知らせを受け取ったとき、私たちは
「つらかったでしょう」
「お悔やみ申し上げます」
というように、故人や遺族をいたわる言葉が出てきます。
その気持ちはどれだけ時代が移ろっても、変わることはありません。
縁起や迷信に惑わされず、悼む気持ちを大切にしていれば、それはきっと伝わるはずです。
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