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家族葬や直葬は位牌が作れない?理由と対策を解説

家族葬や直葬は位牌が作れない?理由と対策を解説

家族や自分が亡くなったとき、直葬や家族葬にして欲しい、と希望するケースはどんどん増えています。

ですが、家族葬や直葬を行うときに
「位牌が作れないのでは」
「位牌は戒名がなければいけないのに、家族葬でいいのかな…?」
と不安になる人もいるでしょう。

目次

家族葬や直葬は位牌が作れない?

結論から言えば、「NO」です。そもそも、位牌はなくてもよい、とされています。戒名も同じで、つけてもつけなくても構わないのです。

また、位牌は自分で用意しますが、戒名はお寺でつけてもらいます。

このように、位牌や戒名の有無は個人的な価値観によって左右されます。
ただし、慣習を重んじる親族や遺族との間で折り合いが付かず、トラブルにもなりえます。

位牌とはどんな役割を持っているのか、なぜ必要なのか。作らなかったときに想定されるデメリットは何かを見ていきましょう。

位牌とは何か?

位牌とは、亡くなった人そのものと考えられています。故人の魂を、位牌という物質として可視化している、と捉えられます。
他に、亡くなった人が遺族の呼びかけに応じられるようにアンテナの役割を果たしている、と考える人もいます。
何にせよ、この世からいなくなってしまった人と、遺族とをつなぐ大切な役割を担っています。
大切に丁重に扱いましょう。

位牌の種類

著名人が亡くなったとき、白木の位牌を喪主の方が持っている姿を、テレビで見た人は多いでしょう。
白木の位牌は野位牌と呼ばれ、四十九日のあいだだけ用いられます。忌明けまでには、正式な位牌を用意しておきましょう。
正式な位牌は本位牌と言い、漆塗りのものです。高級な物になると、黒檀や紫檀で作られます。本位牌は仏壇に祀る物ですが、自宅に仏壇がないとか、スペースの都合で購入が難しい、というときは、お寺に安置してもらいます。

位牌は不要?なぜ必要?

無宗教であったり「坊主が儲けるのが気に入らない」と考えていたり、様々な思想信条によって、位牌を不要とする人は少なからず存在します。
突き詰めて言えば、遺体を焼いて、骨壺に入れて、お墓に入ってしまえば、それでひとまずの弔いにはなります。

そうした面から、近年は家族葬や直葬で故人を見送るケースが増えてきています。

ただ、位牌がない、というのは遺された側としては、どうでしょう?
何も残さずにシンプルな形に納めるのは、無駄がなくてすっきりしています。
とはいえ、気持ちまでは簡単に整理出来ないことも多いのです。

故人に対するどうしようもない後悔や、伝えきれなかった感謝の気持ちを、自分一人で抱えておけるほど、人は強くありません。

そんなとき位牌があれば、位牌を通して遺族は語りかけられます。
位牌は故人の魂を表す物ですが、同時に遺族の心の安らぎになります。

直葬や家族葬において、位牌は不要と考えていても、もう少しよく検討してみてください。

位牌の選び方

四十九日のあいだに、仏壇店などで位牌を購入します。
購入するにあたって、注意したいポイントを解説します。

札位牌

私たちが位牌と聞いてまずイメージするものです。スタンダードなタイプです。
大抵1~2名の名前が刻まれます。(夫婦連名など)

操出位牌

本位牌は仏壇に祀りますが、数が多いと管理も大変になってきます。操出位牌はこのときに用いられます。箱状の少し大きめの位牌です。中に板状の位牌を数枚納めて祀ります。

寺位牌

お寺に安置しておくための位牌です。別途作ってもらいます。
朝夕の勤行にて供養してもらえるため、信心深い方や宗派によっては、このスタイルを取ります。

位牌の価格については、こちらの記事をご参照ください。

位牌の大きさ

昔は故人の立場によって、大きさにも気を配っていたようですが、近年は住宅事情などが優先されます。

一般的に販売されているものであれば、ほぼ間違いはないでしょう。

ただし、ご先祖様の本位牌(札位牌)がある場合、それより大きな物は避けた方が無難です。
事前にサイズを測っておきましょう。

位牌に刻むのは戒名だけ?

先にも書きましたが、戒名はお寺でつけてもらいます。
家族葬や直葬の場合、お寺で戒名をもらっていない、というケースも多くあります。

この場合、本人の名前を刻むことも出来ます。
刻むときは、「○○(本人の名前)之霊位」と刻みます。

梵字を刻む位牌もありますが、これはその宗派の教えに従うという意味を持ちます。
俗名で位牌を作るとき、梵字を刻むことはほぼありません。

文字のレイアウトは2パターン

  1. 表面に俗名を中心に刻み、裏面に没年月日と行年を刻むもの
  2. 表面は俗名を中心にして左右に没年月日を刻み、裏面に行年を刻む

以上の2パターンです。
一般的には(1)が最も多く使われています。

モダン位牌とは?

最近は、故人の生前の趣味や仏壇のない住宅で祀るときに、部屋になじむようなデザインをした「モダン位牌」というものも作られています。

クリスタルなどの天然石で出来ていたり、材質や素材が家具に溶け込む色合いをしていたりします。
また、モダン位牌に合わせやすい、おしゃれで小さな仏壇も販売されています。

生前の故人の趣味から選ぶことも、また自宅の環境に合わせて選ぶことも出来ます。

菩提寺があるなら戒名は必須

戒名のない位牌を用意するケースについて解説してきました。
もし菩提寺があるなら、必ず戒名をつけてもらいましょう。

菩提寺は、先祖代々のお墓を管理して、供養をしてくれています。お世話になっている菩提寺から戒名をもらわなかった、ということで、トラブルに発展するかもしれません。

また、家族葬を行ったとき、葬儀会社が手配した僧侶がつけた戒名が、菩提寺の宗派では使えない文字が含まれていることがあります。
この場合、菩提寺にて戒名をつけ直すことになった、とか、納骨を拒否された、というケースも見受けられます。

直葬や家族葬でも位牌はあった方がよい

コストを抑えたコンパクトな葬儀は、手軽なぶん、位牌などにまでは、意識を向けづらいところがあります。

位牌や戒名を旧態依然としている、と感じるかもしれませんが、それでも位牌は遺族にとっては心のよりどころになります。
また、お寺や親族との関係性の悪化リスクも含めると、ないよりはあった方が穏やかに過ごせるはずです。

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