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枕飾りとは?準備の仕方や宗教ごとの違いについても解説

枕飾りとは?準備の仕方や宗教ごとの違いについても解説

「枕飾りって何?」「枕飾りには何の意味があるの?」

枕飾りとは、亡くなった人のために設置する簡易な祭壇です。祭壇には枕飯や枕団子を飾ることがあります。設置する期間は亡くなったその日からお通夜の日までです。

今回の記事では、枕飾りの概要や宗教ごとの設置の仕方について解説しています。合わせて、枕飯や枕団子の意味にもふれています。

枕飾りの概要を把握して、適切に設置できるよう記事に目を通しましょう。

目次

枕飾りとは

枕飾りとは、故人様が亡くなったときに設置する簡易な祭壇のことです。設置は葬儀会社に依頼すれば、宗教や宗派に応じて適切なものを用意してもらえます。

枕飾りを用意する目的は以下の2つです。

  • お通夜や葬儀に参列できない人に手を合わせてもらうため
  • 故人様に悔いなく旅立ってもらうため

枕飾りを設置する期間は、ご遺体を安置してからお通夜の準備を始めるまでです。

なお、枕飾りを設置しているあいだは、ろうそくと線香の火を絶えずともし続けることがあります。理由は以下のとおりです。

火をともすもの理由
ろうそく故人様の魂を導く役目を持つ
線香魔除けの意味を持つ
(かつては遺体のにおいを隠す目的もあった)

ただし、現代では火事の恐れがあるため途中で火を消したり電子ロウソクを使用したりするケースがあります。

枕飾りは宗教によって異なる

枕飾りは宗教によって異なるため、以下にまとめました。なお、キリスト教における枕飾りは日本独自の慣習です。

宗教枕飾りの様式
仏教白木の台
三つ具足(ろうそく、香炉、樒を1本飾った花立て)
おりん

枕飯
枕団子
神道八足台(はっそくだい)
三宝(洗米、塩、水、お神酒)
燭台
キリスト教白い布をかけた机
聖書
十字架
ろうそく
白い花
パン

仏教における枕飾りは、宗派によって異なります。例えば、浄土真宗では枕飯や枕団子をお供えしません。なぜなら、浄土真宗では往生即成仏(おうじょうそくじょうぶつ)といって、亡くなった人はすぐに成仏するという考えがあるためです。

神道では三宝という神様へのお供え物を載せた台を置き、両側に燭台と榊を生けた花瓶を飾ります。なお、故人様が生前好んでいた食べ物やお酒もお供えできます。

キリスト教では白い布をかけた小さな机に聖書を置きます。他に十字架やろうそく、白い花を飾ることがあります。

なお、パンを飾るときはイースト菌を使用していないものにしましょう。理由は、聖書にて、キリストが自らの肉体をイースト菌を使用していないパンに例えたためです。

枕飯と枕団子の意味および用意の仕方

枕飯と枕団子の意味および用意の仕方は以下のとおりです。

枕飯

枕飯は、故人様にお供えするご飯のことです。故人様の旅立ちにあたって、この世でいただく最後の食事としてお供えします。

枕飯を用意するときは、生前に故人様が使用していたお茶碗にご飯を高く盛りつけ、箸か割り箸を垂直に差し込みます。

枕飯の由来は、嫁入りや引っ越しなど住み慣れた場所を離れるときに「この土地には戻らない」という意志を表すために用意される一膳飯が転じたものといわれています。

枕団子

枕団子は米粉を使って作る団子です。冥土への旅路の途中で、故人様がいつでも食べられるようにという願いを込めています。

枕団子の数は一般的に6つです。6という数字は、仏教における六道(ろくどう/りくどう)を示すといわれています。六道について詳しく知りたいときは、以下のページが参考になるでしょう。

ただし、団子の数は地域や宗派によって13個だったり49個だったりします。

枕飯と枕団子をお供えするときのポイント

枕飯と枕団子をお供えするときのポイントは以下の3つです。

  • 枕団子と枕飯は火葬する日まで毎日新しいものを用意する
  • 枕団子はお下がりとして食べられる
  • 使用した茶碗や小皿は出棺時に割ることがある

ただし、やり方は地域や宗派によって異なるため、周囲の人や菩提寺に相談しましょう。

枕団子と枕飯は火葬する日まで毎日新しいものを用意する

枕飯と枕団子は、火葬する日まで毎日新しいものを用意することが望ましいとされています。

ただし、葬儀の準備や弔問客への応対など慌ただしいなかで、炊き立てのご飯や団子を用意するのは心身への負荷が増えます。

そのため、枕飯と枕団子の交換は無理のない範囲で行いましょう

枕団子はお下がりとして食べられる

枕団子を新しいものと交換したとき、それまでお供えしていたものは「お下がり」として食べられます。

お下がりには以下の2つの意味があるといわれています。

  • 仏様からの加護をいただく
  • 故人様が長寿だった場合は長生きの恩恵を受けられる

団子を食べるときは、白砂糖やタレをつけたりぜんざいにしたりするのが一般的です。

なお、火葬の日に用意した枕団子は処分の仕方が異なる可能性があります。団子を半紙に包み、棺に入れて故人様と一緒に火葬するほか、川に流すことがあります。

使用した茶碗や小皿は出棺時に割ることがある

使用した茶碗や小皿は出棺時に割ることがあるため、故人様との思い出を大切にしたいときは割れてもかまわないものを用意しましょう。

茶器を割るのは、故人様がこの世から迷いなく旅立てるようにという願いからきています。

故人様が介護施設に入所していて茶碗が手元にないときは、葬儀会社に相談すれば適切な対応の仕方を教えてもらえます。

まとめ:枕飾りの意義を把握して故人様の安らかな眠りを祈ろう

枕飾りは、故人様が亡くなったときに用意する簡易な祭壇です。

枕飾りに必要なものは宗教や宗派によって異なるものの、葬儀会社に依頼すれば適切なものを用意してもらえます。

枕飾りには、故人様とご遺族様が悔いなくお別れできるようにという願いが込められています。枕飾りを用意するにあたって不明な点があるときは、親族や菩提寺のほか、葬儀会社に相談しましょう。

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